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部屋が汚いのにガスの点検…最低限やることと、やらなくていいこと
ガス点検の案内を見て、真っ先に「この部屋には人を入れられない」と思ったかもしれません。
床がほとんど見えず、コンロや給湯器までの通り道もふさがっている。日程を変えてもらおうか、居留守でやり過ごそうかと考えてしまいますよね。
先にお伝えすると、ガス点検のために部屋全体をきれいにする必要はありません。
この記事では、点検前に最低限やることと、今はやらなくていい片付け、一人で無理をしない方がよい状態について、片付けの現場を見ている僕の立場からお話しします。
ただ、ガスのにおいがする、警報器が鳴っている場合は、片付けや点検日を待つ状況ではありません。
火を使わず、換気扇や照明などの電気スイッチには触れず、契約しているガス会社の緊急窓口へ連絡してください。
目次
ガス点検前に、部屋全体を片付ける必要はありません
「汚い部屋を見られたら、何を思われるんだろう」
点検そのものより、部屋を見られることの方が怖い方もいると思います。
でも、ガス点検は部屋のきれいさを評価するためのものではありません。
今のゴールは、誰かを呼べるほどきれいな部屋にすることではなく、安全に点検を受けられる状態にすることです。
床全体を見えるようにする必要も、洗っていない食器をすべて片付ける必要もありません。
ひとまず、点検に必要な場所へ作業員の方が行けて、そこで安全に作業できる。まずは、そこまでで大丈夫です。
点検で確認するのは、部屋のきれいさではなくガス設備です
ガス設備の定期点検では、ガス配管から漏えいがないか、ガス機器や給排気設備を安全に使える状態かなどを確認します。実際の点検内容や確認場所は、住まいの設備によって異なります。
作業員の方が見ているのは、あなたの暮らしぶりではありません。
部屋を見られる恥ずかしさはあると思いますが、訪問の目的はガスを安全に使える状態かどうかを確かめることです。
東京ガスでは、ガス設備定期保安点検の所要時間を10〜15分程度と案内しています。ただし、設備や点検内容によって実際の時間は変わります。
だから僕は、点検前に部屋全体をどうにかしようとしなくていいと思っています。
まずは、どこを見てもらうのかを確認する。そのうえで、必要な場所だけに手をつければいいんです。
どこを見られるのか不安な方は、片付ける前に確認してください
点検する場所がわからず、「家の中を全部片付けなければいけないのかな」と不安な方は、通知に書かれているガス会社や点検会社へ確認してみてください。
「室内では、どこを確認しますか」「キッチン以外にも入る場所がありますか」
これだけでも、片付ける範囲をかなり絞れます。
ガス設備の点検には、ガス機器や給排気設備を調べる内容と、配管からガスが漏れていないかを調べる検査があります。
設備の状況によっては、屋外の点検だけで済む場合もあります。
一方で、給湯器やガス栓の位置によっては、キッチン以外へ入ることもあります。
自分で「ここは見ないはず」と考えながら片付けるより、先に聞いてしまった方が早いです。
確認する場所がわかれば、点検に関係のない部屋や収納まで片付けずに済みます。
なお、届いた通知が本物か不安な場合は、そこに書かれている番号へすぐ電話せず、契約しているガス会社の公式サイトから連絡先を確認してください。
ガス会社を装った訪問や電話への注意喚起も出ています。
最初に空けるのは、点検場所とそこまでの通り道です
点検する場所がわかったら、玄関からそこまでの状態を確認します。
服や箱を踏まなければ進めない。袋が崩れそうで、体を横にしなければ通れない。
この状態では、作業員の方も安全に移動できません。
まず作ってほしいのは、玄関から点検場所までの通り道です。
部屋全体を片付ける必要はありません。
作業員の方が物を踏まずに歩けて、ガス機器の前に立てる。ひとまず、そこまででいいです。
現場でお話を聞いてると、最初から部屋全体を片付けようとして、手が止まってしまう方がいるんですよね。
でも、今の目的は部屋を完成させることではありません。
ガス点検を受けられる状態にすることです。
ここを分けて考えるだけでも、今やることが少し見えやすくなりますよ。
点検日までに自分でできること
点検日が近づくと、床にある物をすべて袋へ入れたくなるかもしれません。
でも、ここは少し気をつけてほしいです。
袋に入れれば片付いたように見えますが、その袋を置く場所がなければ、今度は袋が通り道をふさぎます。
中身のわからない袋が増えると、点検が終わったあとも整理しにくくなります。
今は部屋中の物に手をつけず、点検に関係する場所から順番に進めましょう。
ガス機器の周りにある物を先に離します
最初に手をつけるのは、コンロや給湯器、ガス栓など、点検すると言われた設備の周りです。
コンロの上にある鍋や食器、近くの紙袋や衣類、食品の空き箱などは、先に別の場所へ移してください。
点検では実際にコンロへ火をつける場合もあるため、燃えやすい物を近くに残さないことが大切です。
バーナーの周りに油や食品のかすがたまっているなら、目立つものだけでも取り除くなど、火をつけても危なくないようにしておきましょう。
ただ、キッチン全体を磨いたり、頑固な油汚れをすべて落としたりする必要はありません。
正直、点検前にピカピカにすることより、作業員の方が設備を確認できて、安全に操作できる状態にする方がずっと大事です。
洗っていない食器が残っていても、点検の邪魔にならない場所へ寄せられれば大丈夫です。
今は掃除を終わらせることではなく、ガス機器の周りを安全に空けることを優先してください。
捨てるか迷う物は、「保留」にしておきます
郵便物、書類、洋服、思い出の品。
急いでいる時ほど、捨ててよいのか迷う物が出てきますよね。
そこで一つひとつ判断し始めると、片付けが止まります。
僕なら、今は無理に決めなくていいとお伝えします。
迷う物は捨てずに、丈夫な袋や箱へまとめて「保留」と書いておきましょう。
点検が終わってから、中身を落ち着いて確認すれば大丈夫です。
ただ、まとめた袋や箱で、玄関から点検場所までの通り道をふさがないようにしてください。
高く積み上げたり、ガス機器や給排気口の近くへ置いたりするのも避けます。
置ける場所がない時は、無理に袋を増やさなくても構いません。
今やるのは、部屋全体の仕分けではありません。点検に必要な通り道を作ることです。
通り道を作るために、無理に重い物を動かさないでください
棚を少しずらせば通れる。積み重なった段ボールを動かせば、コンロまで行けそう。
そう思っても、一人で急いで動かすのは危険です。
床に何が落ちているかわからない状態で家具を引きずると、足を滑らせたり、床を傷つけたりすることがあります。
また、積み上げられた段ボールを一つ動かした拍子に、バランスが崩れて周りの箱まで倒れることもあります。
僕らも現場では、いきなり重い物を動かしません。
まず周りの状態を確認して、何から動かすのかを決めます。
物が倒れないように支えたり、足元を空けたりしてから作業を始めるんです。
一人で持ち上がらない家具や、今にも崩れそうな物は、今は動かさないでください。
無理をしてケガをしてしまったら、点検を受けるどころではなくなってしまいます。
点検日に間に合わない時は、居留守ではなく日程を変更します
「片付かなかったら、居留守を使うしかない」
そう考えてしまうかもしれません。
でも、予定日に点検を受けられないことと、連絡をせず無視し続けることは別です。
片付けが間に合いそうにないなら、まず日程を変更できないか確認してください。
部屋の状態を詳しく説明しなくても、「予定日に受けることが難しい」と伝えれば構いません。
定期点検は、ガス事業者が法令に基づいて行っています
ガス設備の定期点検は、ガス事業者が法令に基づいて行っている安全確認です。
都市ガスとLPガスでは、いずれもガス事業者に対して、4年に1回以上の頻度で定期的な点検を行うことが義務付けられています。
これは、あなたの部屋を調べたり、片付いているかを確かめたりするための訪問ではありません。
ガス漏れや機器の不具合による事故を防ぐためのものです。
だから、点検そのものをずっと避け続けるより、今は受けられないことを伝え、改めて日程を決める方が安心です。
「部屋が汚いので」と言いにくければ、そこまで伝えなくても大丈夫です。
日程を変える時に、室内の点検場所も聞いておきます
ガス会社によっては、インターネットや電話で点検日時を変更できます。
連絡する時は、日程を変えるだけでなく、室内のどこを確認するのかも聞いておきましょう。
「点検に必要な場所だけ教えてもらえますか」
これくらいで構いません。
点検場所がわかれば、次の予定日までにやることを絞れます。
僕なら、なるべく遠い日に先延ばしするより、点検場所と通り道を空ける時間を確保できる日を選びます。
部屋全体を片付ける予定を立てる必要はありません。目の前の点検を受けられる日を決めれば大丈夫です。
一人で無理に片付けを続けない方がよい状態は?
自分でできるところまで進めるのは、悪いことではありません。
ただ、点検が迫っている時に無理をすると、ケガをしたり、部屋の中がかえって危険になったりします。
「もう少し頑張ればできる」と思っている時ほど、一度、今の状態を見てほしいです。
物を踏まずに、点検場所まで歩けないとき
物が膝の高さまで積み重なっている。袋を一つ動かすと、周りまで崩れそうになる。玄関から数歩でも、何かを踏まないと進めない。
この状態だと、短い時間で安全な通り道を作るのは難しくなります。
ゴミを袋に入れても置く場所がなく、その袋が新しい壁になることもあるんですよね。
特にワンルームは、物を一時的に移せる別室がないので、作業スペースを確保しにくいんです。
気合いで進むかではなく、短い時間で安全な通り道を作れるかで判断してください。
一人で動かすのが危ないと感じた時点で、手を止めて大丈夫です。
迷う時は、こちらも参考にどうぞ。物の量だけでなく、期限や搬出のしやすさも含めた判断のしかたをまとめています。
点検日が迫っているのに、作業が進まないとき
袋を広げたのに、何を入れればいいかわからない。
少し動かしては座り込み、部屋を見ているだけで時間が過ぎる。
そんな時は、やる気がないというより、焦りで次の一手が見えなくなっているだけ、ということもあります。
少し時間があるなら、一度休んでから、点検場所の周りだけに戻ってみてください。
部屋全体ではなく、目の前の一角だけで大丈夫です。
点検が明日・明後日に迫っていて通り道を作れそうにないなら、先に通知元へ連絡を。そのうえで、次の点検日までに自分で進めるか、手を借りるかを考えれば間に合います。
焦ったまま、重い物や崩れそうな物に手を出すことだけは避けてくださいね。
ガス点検の前にやることは、そんなに多くありません
「結局、何からやればいいの?」と思った方へ。やることは、3つだけです。
- 通知元へ連絡して、室内のどこを点検するのか確認する
- 玄関から点検場所までの通り道を作る
- 作業員の方がガス機器の前に立てるよう、周りの物を少し離す
ガス点検を受けるだけなら、これで大丈夫です。部屋全体の片付けも、洗い物も、細かな分別も、今すぐ終わらせる必要はありません。
この機会に、部屋ごと片付けるのもおすすめです
ここまでは「点検を受けるための最低限」の話でした。
ただ、この通知をきっかけに、部屋ごと片付けてしまう方も少なくありません。
実際、うちのお客さんで、ガスや消防の点検、水漏れで呼んだ業者が部屋に入れなかった、といった”外からの予定”で片付けに踏み切る方は多いです。
最初はコンロまでの通り道だけのつもりが、少し床が見えたことで「ここまでやったなら全部きれいにしたい」と気持ちが動く。
そうして部屋が片付くと、家に帰るのが嫌でなくなったり、人を呼べるようになったり、生活そのものが軽くなる方もいます。
もちろん、必ず全部やる必要はありません。
ガス点検だけが目的なら、通り道とガス機器の周りだけ、必要な場所に絞って頼むこともできます。
うちへお問い合わせをいただく際は「ガス点検までに、最低限の片付けがしたい」それだけ伝えてもらえれば大丈夫です。
点検日と予算を聞きながら、必要な場所だけにするか、この機会に部屋ごとやるか、一緒に決めます。
費用の目安は、料金シミュレーターで確認できます(部屋の状態や搬出条件で変わるので、参考程度に)。
料金シミュレーターはこちらまだ頼むと決めていなくても大丈夫です。「この状態で、点検までに間に合いますか」と、そのまま聞いてくださいね。