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部屋が汚すぎて片付けられないのは、だらしないからじゃない|今日できる最初の一歩
「もう、自分ではどうにもできないかもしれない」
部屋の中を見渡して、そう思ったことはありませんか。
片付けようと思ってゴミ袋を出したことはある。少しだけ手をつけてみたこともある。でも、物の多さや散らかった部屋の景色を見た瞬間に、体が止まってしまう。
そしてまた、片付けられなかった自分を責めてしまう。
でも、部屋が汚すぎて片付けられない状態になるのは、だらしないからとは限りません。
仕事の忙しさ、体調不良、家族のこと、気力がなくなるような出来事など、そこに至るまでの理由があることは本当に多いです。
この記事では、片付けが難しい部屋の清掃を1,000件以上手がけてきたオカタシが、片付けられなくなる理由、自力でできるかどうかの判断基準、最初の一歩の見つけ方、そして業者に頼む目安をお伝えします。
「こんな部屋でも相談していいのかな」と迷っている方も、まずここから読んでみてください。
目次
部屋が汚すぎて片付けられないのは、だらしないからではない

部屋が荒れていく現場を数多く見てきて、思うことがあります。
「だらしない人」の部屋なんて、一つもないということです。
一つとして同じ現場がない。仕事が忙しくて手が回らなくなった人、体調を崩してしまった人、大切な人を亡くして気力がなくなった人。どの現場にも、その人の生活があり、事情があり、そこに至るまでの時間があります。
外から見れば、ただ散らかっている部屋に見えるかもしれません。けれど、現場に入ると「なぜこうなったのか」が見えてくることがあります。急に生活が崩れたのではなく、少しずつ、少しずつ、限界を超えていった結果なんです。
「やる気がない」のではなく、「余裕がなかった」だけ
片付けられない状態になる方に共通しているのは、何か「消耗した時期」があることです。
仕事が極端に忙しくなった。体を壊した。精神的につらいことがあった。家族の介護や人間関係で、自分のことを後回しにするしかなかった。
そういう時期に、片付けは真っ先に後回しになります。当然です。生きていくのに必要なことを優先したら、部屋はどうしても後になる。
その積み重ねが、今の状態ですよね。
心や体が元気だったら、そもそも自分で片付けられることが多い。片付けられていないということは、それだけのしんどさがあった証拠でもあるんです。ここで自分を責めたら、さらに動けなくなってしまいますよ。
厚生労働省の「こころの耳」でも、ストレスを感じていると、身体面・心理面・行動面に反応が表れることや、「ひどく疲れた」「何をするのも面倒だ」といった状態がストレス反応として紹介されています。
「なんでできないんだろう」
「普通の人はできるのに」
「自分はだらしないんだ」
そう思えば思うほど、片付けはもっと重たいものになります。まず必要なのは、気合いを入れることではなく、「ここまでよく一人で耐えてきた」と認めることだと僕は思います。
部屋の状態は、あなたの価値を決めるものではありません。今の部屋は、これまでのしんどさが形になって見えているだけです。
だから、責めるところから始めなくていいんです。責めるより先に、どうすれば今の状態から少しでも楽になれるかを考えていきましょう。
現場で見てきた、部屋が荒れていく本当のパターン
よくあるのは、「一度崩れると加速する」パターンです。
忙しくて片付けられない。部屋が散らかる。散らかった部屋を見て、さらに気力がなくなる。そして、もっと片付けられなくなる。この悪循環に入ると、自力で抜け出すのがかなり難しくなります。
部屋が散らかっていると、休む場所のはずなのに、視界に入るものすべてが「やらなきゃいけないこと」に見えてしまいます。床の荷物、積み上がった段ボール、洗っていない食器、出しっぱなしの服。目に入るたびに、心の中で小さく責められているような気持ちになる方もいます。
もう一つよくあるのが、「物が増え続ける」パターンです。
ストレス発散で買い物をする。届いた荷物を開けないまま積み上げる。捨てようとするたびに「もったいない」「いつか使うかも」と止まってしまう。気づいたら足の踏み場がなくなっていた。
どちらも、本人だけの努力で簡単に抜け出せるものではありません。
2年間、誰も家に呼べなかったお客様の話
うちに連絡をくれる方の中に、「2年間、誰も部屋に入れていなかった」という方がいました。
宅配の荷物も「置き配」にして、できるだけ人と顔を合わせないようにしていたそうです。部屋の中はもちろん、玄関まわりを見られることにも抵抗があったと話してくれました。
その方が連絡してくれたきっかけは、体調を崩して入院することになったからでした。「退院後にここに帰ってくるのが怖くて」と話してくれました。
片付けが終わった後、「こんなにきれいになるとは思わなかった」と泣いていました。部屋がきれいになっただけで、表情がまったく違う。
あの顔を見るたびに、連絡してくれてよかったと思います。
部屋を片付けることは、ただ物を捨てることではありません。もう一度、安心して眠れる場所を取り戻すことでもあります。
自力で片付けられるかを判断する方法

「自分でできるのか、それとも無理なのか」。これが一番知りたいところだと思います。
正直に言うと、部屋の見た目だけでは判断できません。大事なのは別のところにあります。
「どこから手をつければいいかわからない」は要注意なサイン
片付けようとした時に、部屋全体を見渡して思考が止まってしまう。これが続いているなら、一人でやり切るのはかなりしんどいです。
片付けはマルチタスクなんです。「これは捨てる・残す」の判断をしながら、「どこに置く」を決めながら、「次は何をやる」を考えながら進める。頭も体も同時に使うことが多い。
消耗している状態でこれをやると、10分で止まってしまうこともあります。そして「また片付けられなかった」とさらに自分を責める。それが続くと、片付けること自体がつらくなってしまいます。
一人で片付けができる部屋と、難しい部屋の違い
自力でいける可能性が高いのは、「物の種類がシンプルな部屋」です。
たとえば、洋服が中心の部屋。脱いだ服がそのまま床にたまっているタイプは、大きめの袋にどんどん入れていけば体積がかなり減ります。見た目の圧は強くても、実は減らしやすいです。
紙類が多い部屋も、種類によっては進めやすいことがあります。明らかに不要なチラシ、古い封筒、空き箱などをまとめるだけでも、床の見え方が変わります。
一方で、難しいのは食べ物系のゴミが多い部屋と、物の種類が多すぎる部屋です。
食べ物系は匂いの問題があります。ドアを開けた瞬間の重たい匂いの中で、一人で作業し続けるのは体力的にも精神的にもきつい。虫が出ている場合は、さらにハードルが上がります。
物の種類が多い部屋も大変です。服、書類、食品、思い出の品、家電、趣味のもの、未開封の荷物が混ざっていると、仕分けの判断が増えます。判断が増えるほど、時間も体力も消耗します。
あとは、今の自分の状態です。体が動くか、判断できる余裕があるか。部屋の状態より、こちらの方が正直大事だったりします。
自力でやるなら、まずここだけ片付ける
「物の種類がシンプル」「今の自分に少し余裕がある」。そう感じた方は、自力でやれる可能性があります。ただ、一つだけ最初にお願いがあります。
「全部きれいにしよう」は、最初から諦めてください。
最初のゴールは、「段ボール1箱を置けるくらいの床を出すこと」だけでいいです。玄関でも、ベッドの横でも、どこか一か所だけ床が見える状態を作る。それだけです。
なぜかというと、少しでも床が見えると「進んでいる」実感が出るからです。その「少し進んだ」という感覚が、次の一歩につながります。
ここで大事なのは、完璧に片付けることではありません。「今日はここまでできた」と終われることです。
全部やろうとして途中で止まるより、小さく終わらせた方がずっといいんです。
どうしても片付けられない時に、最初に試してほしいこと

「頭ではわかってる。でも体が動かない」。そういう時のために、現場で見てきた中から効果的なものをお伝えします。
以前、お客様が「片付けようとするたびに、昔の自分の失敗が目に入る気がして、どうしても手が止まってしまう」と話してくれたことがありました。
部屋って、その人の後悔が見えてしまう場所でもあるんですよね。買ったのに使わなかったもの、やろうと思って途中で止まったもの、片付けようとして失敗した跡。そういうものが目に入るたびに、心がしんどくなることがあります。
だから片付けているはずなのに、心まで疲れてしまうことがあるんです。
それでも、ちょっとしたやり方を変えるだけで動けるようになる方は多いです。
「捨てるかどうかの判断」を、後回しにしていい
片付けが止まる最大の原因は、「捨てるかどうかの判断」です。
一つひとつのものに対して「これ使うかな」「思い出があるな」「高かったし」と考えていたら、1時間で袋一つも進みません。
だから最初は、判断しなくていいです。
「明らかなゴミ」だけ袋に入れていく。食べかけのもの、空き容器、レシート、壊れたもの。これだけを拾っていく。「捨てるかどうか迷うもの」には触らない。
迷うものに手を出すと、そこで止まります。止まったまま時間だけが過ぎると、「やっぱり自分には無理だ」と感じてしまいます。
最初は、迷わないものだけでいいです。
これだけで、部屋の見た目は変わります。見た目が変わると、少し気持ちが楽になります。
「全部やろう」をやめると、なぜか動ける
「今日はこの角だけ」と決めてやる。それだけです。
人間の脳は、終わりが見えないことに取りかかるのが苦手だと言われています。だから、部屋全体を見て「全部やらなきゃ」と思った瞬間に、体が止まってしまうことがあるんです。これ、意志が弱いからではないんですよ。
そこで「この角だけ」「この袋一つ分だけ」と範囲を決めると、終わりが見える。終わりが見えると動けます。
10分だけやる、と決めてタイマーをかけるのも効きます。10分経ったらやめていい。なんなら1分でもいい。それだけで始められる方は多いです。
よくある間違いは、「今日は一気に片付ける」と決めてしまうことです。気持ちはわかります。でも、いきなり大きな目標を立てると、できなかった時の落ち込みも大きくなります。
最初は、やる気が出るまで待たなくていいです。やる気がなくてもできるくらい小さくする。それが、止まっていた状態から動き出すコツです。
片付けた後に戻らないために、今からできる小さな工夫
せっかく片付けても、また元に戻ってしまう。そういう方には共通するパターンがあります。
一番多いのは、「物が入ってくる量が減っていない」ケースです。
ストレス発散で買い物をする習慣があると、片付けても片付けても物が増え続けます。片付けは「今ある物を減らす」作業ですが、入ってくる量が多ければいたちごっこです。
もう一つは、「物の置き場所が決まっていない」ケースです。使ったものを元の場所に戻せないのは、そもそも「元の場所」がないからだったりします。
片付けた後に、よく使うものの置き場所を決めておく。これだけで、リバウンドのしやすさがかなり変わります。
ただ、ここでも完璧を目指さなくて大丈夫です。最初から収納をきれいに作り込もうとしなくてもいい。まずは「よく使うものだけ、戻す場所を決める」くらいで十分です。
物を手放すことに強い不安がある、部屋が物であふれてどこから手をつけていいかわからないという場合は、「ためこみ症かもしれない」と不安になる方もいます。ためこみ症のチェック方法など、こちらの記事で詳しく解説しています。
こんな状態なら、片付け業者に相談して大丈夫です

ここまで読んでも、「でも、業者に頼むほどではないかもしれない」と迷う方もいると思います。
その気持ちも、よくわかります。
片付けを人に頼むのは、勇気がいります。まして、部屋の状態を見せるとなると、「引かれたらどうしよう」「怒られたらどうしよう」と考えてしまいますよね。
でも、次のような状態なら、一人で抱え込まずに相談して大丈夫です。
食べ物のゴミやにおいがある。
虫が出ている。
床がほとんど見えない。
何度片付けようとしても、10分くらいで手が止まってしまう。
どこから手をつければいいのか、本当にわからない。
人を家に入れられない状態が長く続いている。
退去、引越し、入院、家族の訪問など、片付けなければいけない期限がある。
こういう状態は、気合いだけでどうにかしようとすると、途中で力尽きてしまうことがあります。
特に、においや虫がある場合、無理をして一人で作業すると体力的にも精神的にもかなり負担がかかります。退去日や引越し日が決まっている場合も、「自力でやってみて、無理だったら頼もう」と思っているうちに、時間がなくなってしまうことがあります。
業者に相談するのは、最後の最後まで我慢した人だけが使う手段ではありません。
「一人でやるにはしんどい」
「でも、どこから頼めばいいかわからない」
「まず金額感だけ知りたい」
その段階で相談しても大丈夫です。
相談したからといって、必ず依頼しなければいけないわけではありません。状況を伝えて、どのくらいの作業になりそうか、どのくらい費用がかかりそうかを知るだけでも、気持ちが少し軽くなることがあります。
一人で抱え込まなくていい。「助けを求める」は逃げじゃない

ここまで読んで、「やっぱり自分一人では難しいかもしれない」と思った方へ。
業者に頼むことは、負けでも逃げでもないです。
体調を崩した時に病院に行くのと同じで、状況に合った手段を使うだけのことです。「自分でできなかった」ことを恥じる必要はまったくない。
むしろ、無理をして途中で力尽きてしまうより、最初から助けを借りた方が、結果的にスムーズに進むことは少なくありません。
うちに「最後の手段でここに電話しました」と言ってくれる方がいます。「こんな状態を見せるのが恥ずかしくて、ずっと連絡できなかった」と。
でも、私たちは部屋を見て責めるために行くわけではありません。どうすれば今の状態から安全に、早く、少しでも負担を減らして片付けられるかを見るために伺います。
片付けが終わった後のお客様の顔は、本当に晴れやかです。玄関を出る時の声や表情が、来た時とはまったく違うことも少なくありません。
オカタシでは、女性スタッフの対応や立ち会い不要の作業、近所に知られにくい搬出の工夫など、女性の方にも安心してご相談いただける体制を整えています。
まず相談だけでも構いません。LINEで状況を伝えてもらえれば、だいたいの金額感はお伝えできます。
「こんな状態でも頼めますか?」という確認だけでもいいので、一人で抱え込まずに気軽に声をかけてくださいね。